ねりものといえばはんぺん

はんぺんあいしてる

天然の話

「ねえ、ちょっと聞いてよ〜」
「あれ、なんかプンスカしてるね」
「そ〜だよ、あたしプンスカしてるの!」
「で、どうしたの?」
「みんな、あたしのこと天然って馬鹿にするの〜」
「そうなんだ」
「ねえ、ひどくな〜い?」
「なにが?」
「あたしのどこが天然なのよお!」
「えっ?」
「ん?」
「まさか、自覚症状ないの?」
「え〜、あなたまでそういうこと言うの〜?」
「困ったな・・・」
「あたし超普通なのに一体なんなの〜」
「あのね、ちょっと聞いてくれる?」
「なあに?」
「世の中には二種類の天然がいるんだよ」
「うん」
「ひとつは『エセ天然』って言ってね」
「うん」
「男受けを狙って天然を演じるタイプのこと」
「あ〜、そういう女いるね〜」
「で、もうひとつがガチの『天然』」
「うん」
「これの一番の特徴は、自分が天然ではないと信じてること」
「・・・」
「たいていの場合、天然って言われると怒り出すんだよね」
「あたしじゃん!」
「つまりそういうことだよ」
「じゃあ、あたしもう天然でいいっ!」
「あ〜、やっぱり天然だったんだ、これで一件落着だね!」
「!」