ねりものといえばはんぺん

はんぺんあいしてる

オンナのまつげ

女の睫毛について思うことがある。

つけまつげは外した時の衝撃があまりにも大きすぎるので、できたらまつエクかマスカラにして欲しい。ちょっとくらいマスカラがダマになってても構わないから。つけまつげを外すと女の顔が別人になるのって結構ショックなんだよ。

女とはじめてセックスして化粧を落とした顔を見た時の「お前、誰?」っていう感覚をどう表現したらいいのだろうか。とにかくあんまり盛りすぎちゃうと後でいろいろよろしくないと思う。まあ、余計なお世話にもほどがあるけれど。

女のすっぴんの「テロンテロン感」とか「なんとも言えないしょぼい感じ」が個人的にとても好きだから僕は大丈夫だけど、一般論として普段はナチュラルメイクにしておいてここぞ!って時だけバッチリ化粧した方がお利口さんだよ。

バッサバサのつけまつげは正直かなり引く。

幼稚園時代の思い出 2

シノブちゃんという女の子が好きだったんだけど本当に好きだったせいか妙に意識ししまってうまく話ができなかったんだ。幼稚園児のくせに中学生みたいなメンタルのガキだった。どうでもいい女の子とはいくらでも話ができたのにな。

ある女の子が僕のことをすごく好きだったらしくて先生たちもみんなそれを知っていた。それで、どういうわけかある時から帰りのバスに乗る時にその女の子とキスをさせられることになってしまった。まるで見世物みたいな扱いだった。

その女の子のことは別に好きでもなんでもなかったのにどうしてキスしなきゃいけないんだろうって思っていた。でも、相手の気持ちを傷つけたら悪いし、先生に言われるまま毎日のようにキスさせられていた。もう全く訳が分からない。

ファーストキスによくある甘酸っぱさみたいな思い出は皆無で、べちょっとした感じの若干ディープなキスだったから本当に嫌だった。しかも相手の名前すら全く覚えていないし顔も性格も一切思い出せない。一体あれは何だったんだ。

みんなが見ている前でキスをさせられるなんて、つつましやかな日本人にはあまりにもハードルが高すぎるタスクだった。そんなことをしていたにも関わらず、バレンタインの日にはチョコを山のようにもらったのは今考えても謎すぎる。

今まで付き合ってきた子から「女の扱いに慣れてるね」と必ず言われてきたのは幼稚園時代に培った経験が生きているせいなのかもしれない。こっちは何も考えずに自然体で接しているだけなんだけど、それって実は結構レアなのかも。

好きな子に対しても自然体でいられたらいいのにね。

幼稚園時代の思い出

昔から学校が嫌いで仕方なかった。この学校嫌いは幼稚園に通っていた時からなので筋金入りだ。集団生活が向いていないのか、いろんなことを強いられるのがダメなのか、理由はいまだに分からない。とにかく苦手意識がぬぐえない。

幼稚園児だったころ「行きたくない!」と散々駄々をこねてバスに乗るのを何度も拒否し、親父が出勤する車に乗せてもらって堂々と社長出勤をしていた。4歳にしてすでに基本的な部分は完成していたらしい。まあ、そんなもんだよね。

外で駆け回る男の子たちを野蛮な生き物だと思っていたので、いつも部屋で女の子たちと絵を描いていた覚えがある。当時の通信簿にも実際にそう書いてあった。もしかしたら女の子のことが好きなのは先天的なものなのかもしれない。

夏にプールに入る時、最後に男も女も関係なく全裸にならなきゃいけないのが死ぬほど嫌で仕方なかった。どんだけ無神経なんだと本気で怒っていたのを今でもはっきりと覚えている。本当は嫌だと思っていた子も多分いたんじゃないかな。

そんな感じでマセていた上に女の子が大好きだったので当然ながら先生のことも大好きだった。信じられないことに先生の髪の毛を当たり前のように触ったりしていた。そんな男の子は他にいなかったからなのか、ずいぶんかわいがられた。

今では言いたいことをハッキリ言うけれど、昔は気が弱くて優しい子だった。いつも女の子たちと一緒に過ごしていたせいか異常にモテた。でも、人生最大のモテ期が幼稚園とかってなんか微妙な気持ちになる。ちょっと損した気分だ。

日本しりとり協会

「ねえ、ちょっと聞きたいんだけど」
「なに?」
「しりとりやるとさ」
「うん」
「しりとり、リンゴ、ゴリラ、ラッパって」
「うん」
「これは何かの決まりなの?」
「そうだよ」
「マジ言ってんの?」
「日本しりとり協会のガイドラインにある」
「えっ」
「最初のところはこれが望ましいって」
「・・・」
「もしかして知らなかった?」
「あたし、知らなかった」
「あと、新しいしりとりって知ってる?」
「新しいしりとり?なにそれ??」
「んの付くしりとり」
「は?」
「だから、んの付くしりとり」
「意味分かんない・・・」
「んで終わる言葉しか使ったらいけない」
「それじゃ続かないじゃん・・・」
「例えば、カバンっていうとね」
「うん」
「次の人は『バ』から始まる言葉を言うの」
「うん」
「もちろん、んで終わらないとダメ」
「なにそれ」
「んの付くしりとり」
「それはさっき聞いたよ・・・」
「じゃ、とりあえずやってみようか」
「えっ」
「離婚、次は『コ』から」
「こ、こ、コイン」
「淫乱、次は『ら』」
「ら、ライオン」
「怨念、次は『ネ』」
「ね、ね、ね、年金!」
「近親相姦、次は『カ』」
「ちょっと!言葉のチョイスが最低!!」
「ま、こんな感じでやるんだよ」
「なにそれ、全然おもしろくない!」
「そうかな?」
「逆に何が面白いわけ?」
「普段言えない言葉を言い放題なところ」
「まあ、そうかもしんないけど」
「タブーを犯す背徳感を楽しむゲームです」
「ところで、何したら終わりになるわけ?」
「それは俺も知らない」
「えっ」
「それこそ日本しりとり協会に聞いてみたら?」
「うそ、本当にあるの?日本しりとり協会??」
「あるわけないじゃん」
「!」
「あ、もしかして一瞬信じた?」
「し、信じてないもん・・・」
「さっき絶対信じたよね」
「信じてないもん!」
「そっか、おりこうさんだね~」
「そうだよ、おりこうさんだよ!もう帰る!!」

オンナはこわい

子どもの頃、近所に住んでいた女の子のことを急に思い出した。僕は小学1年生で彼女は2年生だったと思う。その子は美少女という言葉がぴったりのとても可愛い女の子だった。彼女とはなぜだか妙に気が合い、よく遊んでいたんだ。

あるとき、彼女の家に遊びに行くことになり、たまたま親も不在にしていてふたりっきりだった。何をしていたのか今では全く思い出せないが、おそらく子どもらしいことをしていたのだろう。彼女といると楽しかったのは覚えている。

そんな中で事件は起きた。

無性にトイレに行きたくなり、貸してほしいと彼女に言った。場所を教えてくれればひとりで行けるのに、わざわざそこまで案内してくれた。僕が個室に入ると彼女はドアを開けたまま僕をじっと見つめてきた。そして彼女は言った。

「おちんちん見せて」

ひとつ年上のお姉さんらしく命令口調で彼女は確かにそう言った。えっ、と僕は思わず怯んだ。

「早く脱いで」
「いやだよ」
「見せないとお菓子あげないよ?」
「そんなのいらない」
「いいから見せて、どうしても見たいの」

その時、女というものの怖さを思い知った。

自分の思い通りにならないと分かった途端、彼女はあからさまに機嫌を損ねた。今まで何千回聞いたか分からない決まり文句「もういい!」を初めて聞いた記念すべき出来事だった。その日から気まずくなって彼女と遊ばなくなった。

もし彼女の命令に素直に従っていたら一体どうなっていただろうか。だんだん要求がエスカレートしていったかもしれないし、何でも言うことを聞くと思われて散々ひどい目に遭っていたかもしれない。今となっては知る由もないが。

やっぱり断って正解だったんだろうか。

めんどくさいオンナ

「今まで何人くらい女の子と付き合ってきたの?」
「うーん、それは答えたくないなー」
「なんで?」
「そんなこと今さらどうでもいいから」
「あたしにとってはどうでもよくないの!」
「それ聞いてどうするの?」
「んー、別にどうもしないけど」
「だったらいいじゃん」
「よくないよー」
「そういうことは知らない方がいいと思う」
「隠されると余計気になるでしょ」
「隠してる訳じゃないし」
「だったら言いなさいよ」
「前にこういうことがあった」
「なあに?」
「同じ質問に素直に答えたら」
「うん」
「あたしの方が1人多いと言われた」
「あ、それは確かにちょっと気まずいね・・・」
「そういう無意味なストレスは受けたくない」
「まあ、言われてみればそうかも」
「知らなくていいこともある」
「でも、やっぱり知りたーい」
「めんどくさい女だな」
「女なんてみんなめんどくさいよ?」
「そんなことないだろ」
「あ、めんどくさくない女もいたんだ?」
「そういうことじゃねーよ」
「じゃあなんなの?」
「ああ、このままじゃケンカになってしまう」
「ねえ、隠さなきゃいけないくらい多いの?」
「そんなことないよ」
「5人くらい?」
「あの、誘導尋問はやめてもらえるかな」
「もっと多いの?」
「全然話聞いてねーな・・・」
「怒らないから正直に言って?」
「そういうこと言う奴って百発百中で怒るよね」
「怒らないよ!」
「今のやり取りですでにご立腹気味ですよね」
「あなたが隠すからでしょ!」
「だったら、先に君が言いなさい」
「えっ」
「これでやっと俺の気持ちが分かったか」
「んー」
「なんだよ、そんなにたくさんいるのかよ」
「そ、そんなことないよ!」
「5人くらい?」
「もー、誘導尋問はやめてよ!」
「さっき君がしたことだよ?」
「うっ」
「もうこんな不毛なことはやめようぜ」
「えー、でもー」
「でもじゃないだろ」
「だってー」
「でもとかだってとか、ガキみたいだな」
「むー」
「むーじゃねーよ」
「むぅ」
「怒った顔も可愛いね」
「もー、またそうやってバカにして」
「今までで君が一番可愛いよ」
「んもう、ばか」

オトコ嫌いのねこ

人見知りのねこを飼っている友だちがいる。そのねこはよそから人が来るといつも外に出ていってしまう。客が女の場合は比較的大丈夫らしいが男の場合必ずといっていいほど姿を現さない。メスねこで男が苦手だという話だった。

昨日の夜たまたま近くで用があったのでその友だちの家に寄らせてもらった。リビングでしばらく話をしているとそのねこが現れた。今までひとりで遊びに行ったことがなく毎回別の人も一緒にいたせいか姿を見たことがなかった。

ねこはちっとも怖がる素振りを見せず普通にそばまで寄ってくる。友だちがあっちに行ってろと言ってもいなくなろうとしない。それどころか目の前で爪をとぎ始めるし、今日初めて会ったとは思えないくらいリラックスしていた。

こんなことはめったにないらしい。男特有の攻撃性を察知すると家から出ていくという話なので、僕にはそういうところが少ないのかもしれない。昔から動物や子どもになつかれるところがあるからそんなに不思議な気はしなかった。

こういう出来事が実は地味にうれしかったりする。

にゃんこ先生

ちょっと前に好きだった女の子がまるでねこみたいな人だった。ねこみたいなのは性格だけじゃなくて名前までねこみたいだったから多分ねこなんだと思う。スマホのアプリ「ねこあつめ」を教えてあげたら一生懸命ねこを集めていたし。

自分の方が先に始めたのにあっという間に彼女に追い抜かれて「とっくにコンプしたぜ!」とドヤ顔された。無駄にねこ愛が強いこともあって「にゃんこ先生」と周りからリスペクトされるほどで、人間のふりをしたねこだと思っていた。

将来の夢に「ねこに生まれ変わること」と書くほど僕はねこ好きなのにネコアレルギーなのが本当につらい。もし彼女と結婚したとしたら間違いなくねこを飼うことになるだろうけどかゆくてもくしゃみが止まらなくてもきっと耐えられる。

自由気ままでわがままな彼女が今でもやっぱり好きだ。

よくあるハナシ

「ねえ」
「ん、なに?」
「あなたには好きな人とかって、いる?」
「急にどうしたんだよ」
「ねえ、いるの?」
「うーん」
「なーんだ、いるんだ」
「どうなんだろう」
「なにが?」
「好きって言えるのかなって」
「でも、気になる人はいるのね」
「まあ、そうだね」
「どんな子?」
「よく分からない子」
「なにそれ」
「そんなの俺が教えてほしいくらいだよ」
「変わった子なの?」
「そうだね、変わってると思う」
「綺麗?」
「普通なんじゃないかな」
「ふーん」
「急にそんなこと聞くなんてどうしたんだよ」
「別に」
「なんだそりゃ」
「なんでもない」
「そっか」
「・・・」
「あれ、もしかして機嫌悪い?」
「別に」
「俺、なんかした?」
「分からないなら、いい」
「ちゃんと言ってくんないと分かんないよ」
「死ぬまで分からないままでいたら?」
「じゃあ、そうするわ」
「ばか」
「バカだと思うならちゃんと説明しろよ」
「もういい!」
「一体なんなんだよ」
「自分の胸に聞いたら?」
「あのさあ」
「なあに?」
「こっちが何もかも察してやんないとダメなのか?」
「そんなことないけど」
「そんなことあるだろ」
「もう、なんで分からないの?」
「言いたいことがあるならはっきり言えよ」
「もう帰る、知らない!」
「おいおいちょっと待てよー」
バイバイ

まわりくどいのムリ

女からのアプローチは基本的にまわりくどい。相手の気持ちが強ければ強いほどまわりくどさが増すというのは一体どういうことだろう。どう考えてもキャッチするのが難しいボールを平気で投げてくるし、取れないとがっかりされる。

もちろんそうじゃない子もいるけど多くは「察してほしい」っていうのがデフォルトな気がする。分かりにくいサインを手掛かりにアプローチしないといけないのは結構きつい。もうちょいヒントをくれればいいのにっていつも思う。

女の子は3歳くらいから女同士のバトルが始まるせいか裏の意味を探り合う技術が発達しすぎている。そのコミュニケーション方法を男相手に使われても無理だって分かってもらいたいよ。だって男はたいていみんなバカなんだから。

これまでの経験上あからさまなアプローチをしてくる女の場合、実は気がないことも多い。それにメンヘラだったりヤリマンだったりするから、あからさまなのは避けた方が無難かもしれない。きっと他の男にもそうするんだろうし。

あまりにも分かりにくすぎるサインしか送ってこないくせに適切に反応できないと全部こっちのせいになるのは理不尽だと思う。女なんてそんなものなんだからしょうがないって頭では分かってるけどちょっと優しさが足らないよね。