ねりものといえばはんぺん

はんぺんあいしてる

よくあるハナシ

「ねえ」
「ん、なに?」
「あなたには好きな人とかって、いる?」
「急にどうしたんだよ」
「ねえ、いるの?」
「うーん」
「なーんだ、いるんだ」
「どうなんだろう」
「なにが?」
「好きって言えるのかなって」
「でも、気になる人はいるのね」
「まあ、そうだね」
「どんな子?」
「よく分からない子」
「なにそれ」
「そんなの俺が教えてほしいくらいだよ」
「変わった子なの?」
「そうだね、変わってると思う」
「綺麗?」
「普通なんじゃないかな」
「ふーん」
「急にそんなこと聞くなんてどうしたんだよ」
「別に」
「なんだそりゃ」
「なんでもない」
「そっか」
「・・・」
「あれ、もしかして機嫌悪い?」
「別に」
「俺、なんかした?」
「分からないなら、いい」
「ちゃんと言ってくんないと分かんないよ」
「死ぬまで分からないままでいたら?」
「じゃあ、そうするわ」
「ばか」
「バカだと思うならちゃんと説明しろよ」
「もういい!」
「一体なんなんだよ」
「自分の胸に聞いたら?」
「あのさあ」
「なあに?」
「こっちが何もかも察してやんないとダメなのか?」
「そんなことないけど」
「そんなことあるだろ」
「もう、なんで分からないの?」
「言いたいことがあるならはっきり言えよ」
「もう帰る、知らない!」
「おいおいちょっと待てよー」
バイバイ