ケモノの心を持ったヒト
イソップ寓話の中にこんな話がある。
ゼウスの指示でプロメテウスが人間と獣をつくっていた。ところが、あまりにも獣が多いことに気づいたゼウスが「獣をつぶして人間につくり直せ」と注文をつけたところプロメテウスはその通りにした。その結果、2種類の人間ができた。
そんなわけで同じ人間であっても中身が獣みたいな人が一定数いるんだって。だから理性や倫理観の欠如しているやばい人を見ても「あの人の材料はケモノ」って思えばそんなに腹も立たなくなる。最初からもうすでに別物なんだからね。
岩波文庫でこの話を読んだ時、イソップのブラックユーモアの切れ味に感銘を受けた。どんなに不愉快な人であっても捉え方次第でどうにでもなる。すべては受け手側の問題であって、たとえ同じものを見ても感じ方は人それぞれなんだね。
『イソップ寓話集』面白いからぜひ読んでみてね。