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ねりものといえばはんぺん

はんぺんあいしてる

二宮金次郎の話

「最近なんか忙しそうですね」
「うん、毎日遅くまで残業してる」
「大変ですね」
「ホント冗談抜きで大変だよ」
「ねこになりたい夢は叶いそうですか?」
「とりあえず来世の話になる見込み」
「ねこみたいに毎日ゴロゴロしたいですよね」
「ゴロゴロしたいよ~」
「全力で怠けたいって言ってましたもんね」
「一生懸命怠けたいよ・・・」
「将来の夢はニートでしたっけ?」
「そう、ニート
「結構しっかりした経済的基盤が必要ですね」
「他人を当てにしないでニートになりたい」
「ひとやま当てて財産作らなきゃですね」
「その夢を叶えるために今は割り切って仕事してるよ」
二宮金次郎並みに頑張ってください!」
二宮金次郎?」
「大好きな薪拾いの合間に勉強した人です」
「うん、それ多分逆だと思うよ」
「薪拾いが好きで好きで、その合間に仕方なく勉強したんですよ?」
「悪いけど、それ絶対違うと思う・・・」
「学校とかに銅像がありますよね」
「薪を背負いながら本読んでるやつ?」
「結局、二宮金次郎って何者なんですか?」
「えっ?」
「あたしはずっと薪拾いの達人だと思ってました」
「まあ、ある意味そうなんだろうけど・・・」
「薪拾いを泣く泣く諦めて学問の道に進んだんです!」
「だから、それは絶対に違うと思うよ」
「寝ても覚めても薪のことばかり考えていたんです」
「そうなの?」
「だから銅像はどれも薪を背負ってるんです」
「そっか」
「本を読むのはついでだったんです」
「あのさ、二宮金次郎に何か恨みでもあんの?」

ケモノの心を持ったヒト

イソップ寓話の中にこんな話がある。

ゼウスの指示でプロメテウスが人間と獣をつくっていた。ところが、あまりにも獣が多いことに気づいたゼウスが「獣をつぶして人間につくり直せ」と注文をつけたところプロメテウスはその通りにした。その結果、2種類の人間ができた。

そんなわけで同じ人間であっても中身が獣みたいな人が一定数いるんだって。だから理性や倫理観の欠如しているやばい人を見ても「あの人の材料はケモノ」って思えばそんなに腹も立たなくなる。最初からもうすでに別物なんだからね。

岩波文庫でこの話を読んだ時、イソップのブラックユーモアの切れ味に感銘を受けた。どんなに不愉快な人であっても捉え方次第でどうにでもなる。すべては受け手側の問題であって、たとえ同じものを見ても感じ方は人それぞれなんだね。

イソップ寓話集』面白いからぜひ読んでみてね。

イソップ寓話集 (岩波文庫)

イソップ寓話集 (岩波文庫)

 

ねこに生まれ変わる方法

「また今日も収穫なしだった」
「なにが?」
「ねこに生まれ変わる方法を検索してた」
「うそ、まだ分からないの?」
「なかなかこれっていうのがないんだよ」
ヤフー知恵袋で質問してみたら?」
「え?」
「何かヒントになるかもしれないし」
「ヤフー知恵遅れって言われてるし無理っぽいな」
「なにそれひどーい」
「それに誰も回答してくれない気がする」
「だったらあたしが回答してあげるよー」
「じゃ、書き込んでみようかな」
「今、ここで質問しなよー」
「いいんすか?」
「いいよー」
「それじゃお言葉に甘えて質問してみるか」
「どーぞ」
「ねこに生まれ変わるにはどうすればいいの?」
「まずそこのスタバに入りまーす」
「えっ」
「そして抹茶クリームフラペチーノを買いまーす」
「ごめん、意味が分からない」
「忘れずにカウンターでマカロンもね!」
「マカロン・・・」
「それをあたしにくれたら続き教えるから!」
「なんだそれ」
「ねこに生まれ変わる方法知りたいでしょ?」
「でも、なんかすごく騙されてる気がする」
「人聞き悪いこと言わないでよ」
「本当に教えてくれるのか?」
「いいから、とにかくスタバに入ろ?」
「絶対騙されてる気がする・・・」

なんとなくねこっぽいから

「ねえ、ねこさん」
「ん?」
「ねこさん!」
「いや、人間ですけど一応・・・」
「そうなの?」
「見て分からないなら結構やばいと思うよ」
「うそー、ほんとに人間なの?」
「むしろなぜねこだと思うんだよ」
「なんとなくねこっぽいから」
「どっからどう見ても人間のはずだけど」
「ねこなのに日本語話せるってすごいね!」
「あのさ、人間だって言ってるよね」
「絶対ねこだよ!」
「人間だっつーの」
「ねえ、どうして見え透いた嘘つくの?」
「そのままそっくりお返しするわそのセリフ」
「あたし嘘なんてついてない」
「だとしたら本格的にやばいと思うよ・・・」
「あ!そうだ!いいこと思いついた!」
「なんだよ」
「お魚くわえたサザエさん、追っかけーて♪」
「・・・」
「裸足でかけてく愉快なドラーネコ♪」
「あのさー、普通ねこってみんな裸足だろ?」
「え、つっこむところそこ?」
サザエさん魚くわえて何してんだよ」
「そんなのあたしに聞かれても困るよ」
「ドラネコはサザエさん追っかけてどうすんの?」
「知らないよー」
「・・・」
「みんなが笑ってるー、お魚も笑ってるー♪」
「こりゃ一度病院で診てもらった方がいいな」
「なにを?」
「頭の中とか」
「なんで?」
「あー、ごめんごめん何でもない」
「ルールルルルールルー、今日もいー天気♪」
「君と話してると頭おかしくなりそう」
「じゃあ病院で頭診てもらいなよー」
「ちなみに2番とかもあるのか?」
「あるよ!」
「あっそうなの・・・」
「万引きしようと街まで出かーけたーら♪」
「あ、もういいから」
「やっぱりあなたはねこだねー」
「なんでそうなるんだよ・・・」
「分かんないけどなんとなくそうかなー」
「・・・」

価値観という名の思い込み

人を属性で判断するタイプが苦手だ。性別や職業、学歴なんかは人間性を構成する要素のひとつでしかない。それなのに「女は感情的で頭が悪い」とか「ろくな学校出てないから仕事ができない」とか、思い込みにもほどがあると思う。

こういうことを平気で言う人と話をするのは時間の無駄になりかねない。最初からその前提でものを見ていれば、その理屈に当てはまることしか目に入ってこないし、自分の価値観に合うことしか受け入れないから会話も平行線のままだ。

価値観なんて言い換えれば偏見の結晶みたいなもので単なる色眼鏡でしかない。勝手に信じ込むのは構わないけれど、それを使って他者を裁くような人とは関わりたくないんだ。この手のタイプはモラハラが得意だったりする率も高いし。

自分の考えとは違うからこそ意味があるのにね。

分離から統合へ

シェイクスピアマクベス』の冒頭に、魔女3人が鍋をかきまぜながら「きれいはきたない、きたないはきれい」と口走る場面が出てくる。案外これこそが現実世界の本質を表しているのかもね。この世界にはいいも悪いもないんだから。

マクベス (光文社古典新訳文庫)

マクベス (光文社古典新訳文庫)

 

designpedia

佐藤可士和の『designpedia』の中に出てきたユニクロフォントのデザインがあまりにもシンプルで衝撃を受けた。グラフ用紙に円と線を書いて塗りつぶしただけだったとは。こういうフォントデザインの手法もあるのかと勉強になった。

デザインというものに対する彼の考えを知って、やはりコンセプトが一番大切なんだと改めて思った。コンセプトが明確になっていれば、その先のデザインに生きてくる。前から同じようなことを考えていたから本当に共感することばかり。

今つくづく思うのは、東大なんかじゃなくて藝大に入りたかったなって。高校生の時に音楽なんかやらないで絵を描くべきだった。ギターの才能なんてないのに音楽にうつつを抜かしすぎちゃって向いていないことに少し時間を使いすぎた。

そんなこと今さら言っても何の意味もないけれど、向いていることを見つけるのに時間をかけすぎたのはちょっと残念だったし、向いていないことにエネルギーを使いすぎたのは本当にもったいなかった。後悔するなと言われても無理だ。

でも、まだギリギリ間に合うと信じて努力しよう。

 

ポパイ特別編集 佐藤可士和 デザインぺディア (マガジンハウスムック)

ポパイ特別編集 佐藤可士和 デザインぺディア (マガジンハウスムック)

 

 

どこからでも切れます

「あのさあ」
「なに?」
「マジックカットって知ってる?」
「どこからでも切れますっていうやつだよね」
「そう」
「それがどうしたの?」
「あれ全然切れない時あるでしょ」
「たまにある」
「それでね、お母さんがね」
「うん」
「何かの袋が全然切れなくてね、昨日キレてたの」
「それなら書いてあるとおりじゃん」
「そうだよね」
「何て書いてあればベターなのかな」
「どこからでも切れる可能性があります、とか」
「それだったら嘘にならないね」
「それか、たまに切れない時もあります、とか」
「あえて欠点書いちゃうんだ?」
「正直、マジックカット自体が欠陥品だと思うの」
「そこまで言う?」
「だって、普通に切れ目入ってる方がよくない?」
「ああ、それは俺もずっと思ってた」
「タレの袋が変なところで開いちゃうと悲惨だし」
「確かにそれは大惨事だ」
「納豆のカラシとかならまだいいけど」
「汁っぽいので失敗すると大変だもんね」
「そうなの」
「めんどくさがらないでハサミ使えばいいのに」
「あたし、お母さんに同じこと言ったの」
「そしたら?」
「負けた気がするから使わないって」
「そこ意地張るところじゃないだろ」
「挙げ句の果てに袋のタレぶちまけちゃって」
「あーあ」
「激おこぷんぷん丸で大変だったの」
「タレの袋で君のお袋さんがキレちゃったのか」
「お母さん、その後ふて寝してた」
「面白いお母さんだね」

ワガママについて

ねこになるには一体どうしたらいいのか。

ある意味もうすでに中身はねこみたいなものだけど、好きなことだけをさせてもらえる状況にないため、ねこらしさがフルに発揮されていない。これは非常に由々しき事態であって至極残念なことだ。ねこライフを一日も早く実現したいのに。

わがままなのを治す方法ってあるのだろうか。なんだかよく分からないけれど、僕はわがままらしい。いつでもみんなのことを考えて生きているのに、わがままとか言われてイラっとする。ただ自分の気持ちに正直なだけなのになんなんだよ。

自分がわがままなのかどうかはひとまず置いて、僕はわがままな女の子が大好きだ。わがままがあまりにも過ぎる場合、それはもはやわがままとは言わないので、わがままと表現できる程度のものはむしろ好ましいし可愛いとすら思っている。

わがままにもいろいろあって、自分の中だけで完結するタイプのわがままは誰にも迷惑をかけないからどんどんすればいい。でも、他人を巻き込むタイプのわがままはほどほどにした方がいい。やりすぎるとあまりよくない結果になるからね。

ねこのわがままって完全に自分の中だけで完結する理想的なわがままだと思う。そういう意味でわがままな人扱いされるのはしょうがないのかも。多分、みんな正直に生きていないからそう見えるのだろうし、もう甘んじて受け入れようかな。

ああ、また今日も「ねこに生まれ変わる方法」を検索してしまった・・・。

よくあるハナシ 2

「ハルナちゃんって彼氏いるのかな」
「さあどうだろうね」
「あの子かわいいよね」
「そう?」
「そうでもない?」
「まあ、普通にかわいいんじゃないの」
「なんだか投げやりだな」
「そんなことないけど」
「うーん」
「なあに?」
「あ、いやなんでもない」
「なんなの?」
「だからなんでもないって」
「あっそ」
「あれ、もしかしてご機嫌ななめ?」
「別に」
「女の子は難しいね」
「は?」
「やっぱ他の女を誉めると気に入らないのか?」
「そんなことないけど」
「けど、なに?」
「うるさいなあ」
「俺、余計なこと言ったかな」
「そうだね」
「君だって超かわいいよ」
「取って付けたようなお世辞ありがと」
「ホントだって」
「はいはい」
「うわ、感じ悪いな~」
「どういたしまして」
「本当にそう思ってるのに」
「だったら他の女の話ばかりしないでくれる?」
「そんなことないだろ」
「そんなことありすぎだよ!」
「えー」
「どんだけ自覚症状ないのよ」
「でも、女同士でよく言い合ってるじゃん」
「なにを?」
「お互いにかわいいって」
「あなたは女じゃないでしょ?」
「まあ、そうだけどさ」
「女同士のそれは全然違うの」
「えっ?」
「多分言っても分かんないよ」
「訳が分からん」
「あれはね、一種の戦いなの」
「?」
「だから分かんないって言ったでしょ」
「なんかいろいろと大変なんだな」
「幼稚園の頃からずっとだし、もう慣れてるよ」
「俺、男でよかった」
「そうだね、バカで鈍くても生きていけるもんね」
「バカで悪かったな」